母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

少しこれからのことを

2018年ももう締めくくり。

12月の制作は2週目の土日からラストまで、東京アトリエで制作の場に入る予定。その前に一つ書いておかなければならないことを。

以前、写真での作品紹介にいつて書いたブログ。

お読みになった方もそうでない方にも、

もう一度お読み頂きたいと思う。

その記事をここに貼ります。

https://ameblo.jp/skmskm777/entry-12308050519.html

ここで書いている方向性や考えに変わりないです。

ただこれを書いてからある期間が経過した時点で、

社会的な流れは本質から逸れた方向が顕著になり、

もう暫く出来ることをしなければ、

との思いが強くなったために、これまでもう一度作品紹介をしていく方向で続けて来ました。

 

見せなければならない理由がありました。

証明しなければならなかった時期でもありました。

 

作品は描かれる環境で大きく変わるのは当然ですが、それだけでなく、描かれた作品がどう見られるのか、どう扱われるのか、でもその後の影響は大きいです。

 

障害を持つ方達の芸術表現の、現在の在り方には疑問しか感じません。表現する機会が増え、扱う人間が増え、発表の場が増えるほどに、作品が枯れて行く現状をどう見るのか。誰が責任をとるのか。

実際に僕が知る作家の何名かも、外で作品制作をしたことで描く力を失ったり、衰えたり、違いは一目瞭然でした。誰が関わり、どんな環境で制作したのか、ここまで気持ちが萎えてしまっていることを、一体誰が知っているのか、激しい憤りを感じます。

明らかに相応しくない対応が、人間の可能性を傷つけているのです。展示や企画もバカバカしいものばかり。作家や作品に対する侮辱しか感じられないものばかり。この件に関してはもうこれ以上詳しくは書きません。僕の過去のブログをお読み頂ければと思います。

 

そんな中でどうしても生の状態で、未選別の作品をご覧頂き、種も仕掛けもない、本物の創造性と、それを引き出す場を知って貰う必要がありました。

そうしなければ作家達の持つ真の実力が理解されないからです。

 

どこまで伝わったのか、正直分かりませんが、やるべきことはしっかりやったと思っています。

 

今後は元々の方針へ戻し、少なくとも一定の期間は作品写真は控え目にさせて頂きます。

様々な情報が行き交い、消費されて行く中で、安易に扱いたくはないし、もっと大切にしていきたい、と言う思いが強くあります。

 

これまで特にFacebookでは一回の場でのほぼ全ての作品を公開してきました。それに僕が入った時の制作日は毎回、写真を載せてきました。こう言うことはもうしないと思いますが、少しづつはご紹介出来るでしょう。真意をご理解頂けましたら幸いです。

展示の在り方を含め、作品と作家と制作環境にとって本当に相応しい、良い形を模索して行きたいと思います。

そして、グッズ等もぜひご期待下さい。

 

よろしくお願い致します。