母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

金沢

早朝、金沢駅に到着。この時間では当然行く場所はない。この時期の金沢としては予想していたよりぜんぜん寒くはない。僕が子供の頃とは気候も相当変わっている。普通列車に乗りたくなりふと羽咋へ向かうことにした。嘗てはUFOの街と言われたところで、あの頃は本当に良く空に何やら飛んでいた。夏の期間、羽咋のとある宿で住み込みで働いたことがあった。一日中、流れてくる食器を洗う仕事だった。バイトのメンバーもそうそう出会わないような変わり者揃いだった。羽咋とか、七尾の当たり、能登半島の入口くらいの場所はあんまり注目はされないけど魅力的だし、何か不思議な感じもある。北陸で育ち、北陸が嫌いで仕方なかった。実は今でも行くとなるとそんなに気は進まなくなる。それなのに、最近は金沢に入っただけで身体も心も馴染む。何処に居ても感じる違和感が消える。人はどこかで生まれた場所の影響は超えられないのかもしれない。母川回帰。本能は回帰へ向かう。今回、11月2、3、4日と東京アトリエでの最後の企画として、そしてこれからなかなかこう言うことも出来ないかも知れないので、総決算のつもりで選んだテーマは「この世界に生まれて」。昨年、同じタイトルで語った時、準備として金沢へ向かい、自分が生まれた場所に身を置いてきた。今回もその必要を感じた。個を通して普遍へ至る。そんなテーマでもある。3夜連続。かなり深くまで行くことが出来るだろう。皆さんはこの世界に生まれて、どうですか?どうでしたか?この世界に生まれて、その最初の景色から始まります。幕が開き、最初の場面が顕れます。そこからどんな場所に連れて行かれることになるか。そこで何を見るのか。全ての生命が向かう場所は何処なのか。帰る場所は何処か。なぜ回帰するのか。本来の仕組みを知った時、今立っているこの場所は違うものとして見えてくる。この時代、この世界に、自分のことだけではなく、全ての人達の幸せと平和を願い、向き合うべきは何なのか、本当の変化は何処から始まるのか、壮大なテーマへ向けて旅立ちます。ぜひ本編でお会い致しましょう。

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