母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

しばし

僕も昔ほどヒリヒリした世界を生きている訳では無いし、そこまで目くじら立てて何か言うことも無くなってきた。とは言え現場に立つ、前線に立つ、もっと言えば最前線で動く、と言うことは貫いてきた。真剣にやればやるほど、見逃せない場面を見てしまう。感じ合うことが何より大切な場にいる。配慮の無い言葉、無神経な振る舞いには、やはり腹も立つ。でも、長くやっていると説明しても分からないだろうな、と言うことは見える。感じない人に理屈で説明してもそれは無理だから。作家たちもスタッフも裸で向き合うのが場と言うもの。裸って、怪我しやすいからね。ちょっとした草でも切れたり、被れたりするわけですよ。暑さ寒さも同じです。裸だから強く感じている。そんな空間に沢山身に纏っている人達が入る訳です。裸になってとは言えないけれど、こちらはみんな裸だと言うことを感じて接して貰わないと、せめて爪切ったり、皮膚に触れて危ないものは外すなり、それくらいの配慮は必要です。当たり前ですが、例えですよ。誤解無きよう、ここ数日の来客者の方々に言ってる訳ではありません。ここひと月位の中で気になる言動を多く見ましたので。言葉を選びましょう。振る舞いに気をつけましょう。みんなが同じだけ着込んでいる場所とは違いますので。裸だからこそ、皮膚で直に感じる訳です。その感触を何より大切にしています。だから、みんなあんなに優しくあれるのです。ちょっとだけ書きましたが、今度のトークのテーマへ入る目的もあり、これから夜行バスで金沢へ行きます。家計も厳しくなってきたとのことで、母もまた仕事に出ているそうで、居なかったら鍵を開けて入ってて、と言うことで、気楽と言えば気楽な旅です。帰省と言うべきなのかも知れないけど、なんだかこの言葉はしっくりこない。そんな訳で暫く東京を空けます。何かある方はメールでご連絡下さい。