母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

調和の文化へ

今改めて、そしてこれから先に、

何処かの誰かの目に止まるかも知れないから、

しっかり書いておきたい。

 

もう10年以上、同じ話を繰り返している。

まだまだこう言う見解や角度からの、

実践も議論も出て来ない。

 

残念ながら、話題になること、

しきりに議論されていることは、

本質的なことと次元が違っている。

 

様々な障害を持つ人達への眼差し、

一緒に歩む人達の視点は、

100年後にはどれだけ浅かったのか、

遅れていたのか、

振り返られることになるだろう。

 

ここでは他の障害のことは書かない。

いずれ別の場所で。

ダウン症のある人達のことに、

テーマを絞って話そう。

 

彼らは人間の原型的な存在であり、

彼らの文化は、僕達に多くのことを教えてくれる。

とてもシンプルなことだけど、

こう言う観点からの話は何処でもされない。

こう言う視点を持つ方にも出会わない。

何時かはそれは当然の事実として、

認識される日が来ると思っている。

 

彼らは人間の持つ可能性を示している。

人は本来どのような存在なのか、

どのように在れば良いか。

 

もし彼らが、

その文化を尊重され、

適切な環境で過ごすことが出来るなら、

彼らは途轍もない可能性を示してくれる。

 

目の前の環境、事物、人々への、

優しい配慮。

鋭敏な感性。

 

風や土や水のように、

淀みなく、透明な存在。

 

そしてユーモア。

 

調和的、平和的、こころ。

 

人間はこんな風に生きることが出来る。

 

明るく、自由で、

何ものにも侵されることなく、

突き抜けるような自然さで、

生きて行くことが出来る。

 

今この瞬間がどれ程、

深く、輝くものなのか。

 

時に存在丸ごとで感じてみること。

 

人類は、自らの心の深くに、

全ての答えを持っている。

いつかは、そこに出会う日が来るだろう。

 

大きなヒントを与えてくれる、

ダウン症の人たちの文化に、

目を向けてみては、

感じてみては如何だろうか。


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