母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

宮嶋真一郎の直筆

懐かしい。

先生からの手紙が出てきた。

生前は先生なんて呼んだことはなかったけど。先生は目が見えなかったけど、時々手紙を自分で書いてくれた。

やっぱり先生と言うのはしっくり来ないので、生前のように親方と呼ぶことにする。

 

記憶と言うのは曖昧なものだ。

この文面を見る限り、この時期の僕は親方とかなりやり取りしている。

そんなことはすっかり忘れていた。

 

この手紙は珍しく、共働学舎が順調だと親方は言っている。メンバーも増えて行きそうだ、と機嫌も良い。

学舎の状況を伝えながら、最後のところで、「社会に対して知らん顔はしていられない」と書いている。

親方はそう言う人だった。理想郷を作って、そこだけ平和ならよしとはしなかった。

 

僕に向けた言葉は「大切にするんだよ」と結ばれている。

 

親方、ありがとう。

 

「知らん顔はしていられない」、この言葉を胸に刻む。

この話はまたしましょう。


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