母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

筆談クイズ


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はい。これですが、左上から右へ左下へと言う順番で渡されましたが、下の段まで行けばお分かりになるかと思います。

 

僕は二枚目の「こいさと強」で分かりましたねー。こう言うの楽しいですね。

 

とここまで書いて、もう少し突っ込んだ話を、ほんの少しだけしましょう。

例えば、です。


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この1枚をいきなり見たとしたら、殆どの人は何がなんだか分からないはずです。

上の順番で見たら、この1枚が何故こう言う表現になっているのか分かります。

でも、現場でもそうだし、現実のこの世界の中ではいきなりこの1枚から渡される、と言う場面が多いのです。

 

自分の目から見て荒唐無稽に見える、人であったり言動であったりを前にした時に、まずここでの例のように、今目の前にあるのがはたして何番目のカードなのか分からない、と言うことを自覚すれば、少しは理解につながります。

 

これも一つの例に過ぎませんが、障害を持つ人達を枠にとらわれないとか、自由だとか勝手に決めつけることも一つの偏見です。

そうではない違う秩序なり、認識の世界が存在していて、それを少しでも感じ取ろうとすることが、その人を大切に扱うと言うことなのです。

 

更にはこのシリーズは、相手の世界を引き出す、と言うテーマとも繋がります。これはまた奥深い話になりますが、ここではこの辺りにしましょう。これは教材になりそうですね。