母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

小さなアトリエ

自分に出来ること、求められていることってなんだろう。東京では無念の終わりだった。昨日はこれまでそんなことはしなかった作家から突然の電話。「コロナ終わったら行くからね」と。先日は共働学舎で20年以上前に出会った子が、よし子に連絡くれて再会。あの頃、あの場所にいた彼女は高校生だった。人生色んなことがあるけど、なんでこの人がこんな目に遭わなければと、憤りを覚えることが沢山ある。良い人ほど、優しい人ほど、犠牲になって行く世界を、決して許すことは出来ない。悔しいけれど、何も出来ない、そんな想いを何度もする。進めて行きたいことは沢山あるのに、こんな中で経済的にも厳しくなっている。昨日はこれまた20年以上ぶりにハローワークへ。東京でアトリエを始めたばかりの頃、まだまだ安定とはほど遠く、お金も無かったけれど、これだけでやらないと出来ないことだと確信があったから、覚悟を決めてアルバイトを辞め、他の仕事はしないと誓った。仕事柄、経済優先では到底やれないから、何とか生きて行けたらそれで良しとして、他の大切なことを優先してきた。それでも何とかかんとかこれまでやって来られたのは、助けてくれる人、支えてくれる人、一緒に歩んでくれる人達がいたから。本当に有難かった。だから腐ってはいられない。来てくれる人達が幸せになる場を創りたい。よし、アトリエ創ろう。失った場所は戻っては来ないけれど、また新たな場所を創ることは出来る。まずは志摩で小さなアトリエを。子供達のアトリエを。「アトリエ・ダウンズタウン」。一人一人が描くことを通して自分の中にある調和的な感性と出会う場所を。