ブックカバーチャレンジリレー
皆さま、お元気でお過ごしでしょうか。
東京アトリエは危機的な状況の中で、沢山の応援の言葉やご寄付を頂き、励ましの言葉を頂き、本当に感謝に堪えません。
この場を、作家達の作品の力を多くの方達が希望として、癒やしとして、必要として下さっていることを深く実感出来た日々でもありました。この先にはまだまだ不安はありますが、6月の再開を目指します。
毎日、電話してくる人がいる。
何とか繋いで来たけれど、もうギリギリのところにある。何とか電話だけでも対応して行こうとは思っている。
さて、Facebookで7日間のブックカバーチャレンジリレーと言うのが回ってきて、その時は、こう言うのに違和感があって、やらないと言う意思表示もあった方がバランスが良いのではないか、と考えたこともあり、1度はお断りしたのだけど、結局よし子から回ってきた切っ掛けでやってみた。その頃にはやらないと言う人もいたり、自分のやり方にアレンジしたりといろんなバリエーションが出て来ていたので、それなら、と言う気持ちもあった。僕は1度にに7冊纏めて上げて、これで良しと思っていたら2回目が回ってきた。これも暫くそのままにしていたけど、この機会に今度はブログの方でやろうかな、と。
ちなみに前に上げた7冊のリストは僕のFacebookのページを見て下さい。
そして今回は本と言うよりは本を通して、人生で影響を受けた人をご紹介しよう。
この辺りで振り返ってみるのも良いのかな、と。どうしても最初の1冊をこれにしてしまうと、7冊で纏められない計算になってしまうと思いつつも、やっぱりこれを上げてしまうなあ。色川武大のあちゃらかぱいっ。
もし、この本と出会っていなかったら、僕の人生のテーマは違ったものになっていたかも知れない、とさえ思う。子供の頃から夜の商売の人達を初めとしたアウトローに育てられて来たし、そう言う世界が僕にとって原風景であることは確かなのだけど、あちゃらかぱいっ、はそんな世界をとことん愛おしいものとして深い共感を持って書かれていて、僕に生涯を掛けて、こんな人達の仲間として、こんな世界を生きて行きたいと決意させた。
あの頃はどうすればそんな生き方のが出来るのか、想像も付かなかったけれど、三つ子の魂百までも、で僕は結局そんな生き方を自然にすることになっていた。
この本のことは以前に他のブログで書いたけど、そこに書いた文章も我ながら大好きだ。
この本に描かれているような人達や、生き方、僕が出会って来た人達のそれも、共に今はもうその殆どがこの世から消えてしまった。世界は色彩を欠き、随分単調で寂しいものになってしまった。多様性とか、個性と言葉では言いながら、ワンパターンなメッセージが繰り返され、現実の人間にその強烈さはなくなった。僕が見てきた世界。憧れ、夢を感じて、そこでこそ自分も何か提供することが出来た世界、それはもう殆ど失われてしまって僅かな欠片しか残ってはいない。でも、僕は忘れないし、嘗てあった世界を語り継ぎたいとも思っている。更に生きた人間の中にそんな可能性を探って行くことも止めたくない。