母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

岐阜でのワークショップ

4月に入りました。

元号も決まりましたね。

 

昨日は岐阜県の谷汲にある善立寺でのワークショップを行いました。

お越し頂いた皆様、ご支援、応援して下さった方々、本当にありがとうございました。

 

普段のアトリエのクオリティに少しでも触れて頂けるように全身全霊で挑みました。厳しい条件の中で最高の結果が出せたと感じています。

 

今回の企画では障害を持つ人も持たない人も、同じ場所で一緒に制作を行いました。

子供達の持つ無限の可能性が発揮される瞬間を目の前にすることが出来ました。

 

生命と言うのは、動いているもの、勢いを持っているもの。一人一人の自発的創造性が発揮された時間でした。子供達の溢れ出る笑顔と、純粋で真剣な眼差しに、人間の可能性が実感されます。

 

子供達の顔を、作品を見ながら、本当にやって良かった、と思いました。

感動的な場となりました。

 

久しぶりに夫婦二人で現場に立ちました。このような場面では言葉を交わさずとも感じ合える相手でなければ成り立ちませんでした。有り難いことにそれが出来るパートナーがいる。これも感謝です。

 

今回の企画で再びご一緒出来た川瀬慈さんとは、多摩美術大学の研究所時代からの仲間でもあります。再会に感謝を。

 

東京で僕のトークイベント企画してくれた小野木ファミリーも参加してくれました。また一緒に企画をやろうと話し合いました。次は郡上で。

 

描く人の心の内側に入って、同じ景色を見ながら進める、この場と言うものは当然、容易な作業ではありません。体力も気力もギリギリまで使い果たします。

簡単にわいわいお絵かき出来れば良いかな、と言う方向に行かないのは、結果の違いを知っているからです。生命に触れると言う途方もない領域に、どんな時でも敬意を持って、厳粛な気持ちでありたいと思います。今回もやはり場は答えてくれました。

 

あの子供達の姿を見ながら、この瞬間の幸せを噛みしめていました。みんな輝いていました。

あの笑顔が、活き活きした生命のリズムが、全ての答えなのです。

 

制作を終えて外へ出ると大きな二重の虹が出ていました。こんな時代ですが、いつでも希望は人の心の中にあります。

 

皆さん、本当にありがとうございました。