母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

繋いで行くこと

ブログ、これからは毎日と言う訳には行きませんが、書ける時には書いて行きます。

 

毎日電話で声を聴いて来た一人が、少しづつ落ち着いて来ています。

油断は全く出来る状況ではないけど、かなり良い傾向です。

 

ウイルスとは戦うべきじゃない、と思っているし、ましてウイルスとの戦争は始まっている、なんて煽りは本当にやめて貰いたい。

そうやって人間に都合の悪い物を次々と破壊してきた結果が、今の状況なのだから。

共存する方法を考えて行くことが知恵であるはず。

 

でももう一方で、人間にとって、生命力にとって、コノヤローと言う気持ちはとても大事だ。

コノヤローがちゃんと出て来るか、人の健康を見ているとき、そこは重要なポイントとなる。だから今、ウイルスと言うよりは、それも含むこの状況に、コノヤローと言う気持ちを持とう。やり返す、と言う。借りは返す。ただでは起きないと。

こう言う言い方もあえてするけど、しかえしだし、復讐だから。

ただ、力には力を、では無くね。

僕はいつだってそう思っている。

復讐なんだけど、汚いものには、綺麗なものでやり返す。

 

世の中、汚いものだらけだったし、それを見せつけられてきたから、だからやり返す、ってことで、誰よりも楽しく、どんな場所より笑い合い、何より綺麗で、平和な時間を創って行くこと。人間をなめるなよ、人間の可能性をなめるなよ。と思って来た。

それを理屈じゃなくて、姿で見せてきたから。こんなにも幸せに、こんなにも想い合って、こんなにも平和で明るく、人は出来る、と言うことを証明すること、それこそが僕らの出すべき答えだと。

 

思えば、随分色んなものと戦ってきた。

でも、ただ一つ言えることは、守るべきものや大切な人達のためにしか戦ったことはない。自分のため、自分を守るため、戦ったことなんてただの一度も無い。

誰のためにこの命を投げ出すべきなのか、そればかりを考えてきた。

 

非常時や危機はいつだって突然やって来る。そのために備えよと人は言うが、平常時に備えたものでは対応出来ない事態をこそ、非常時と呼ぶ。極限の状況では全ての備えは役には立たない。だからこそ、いつそのような時が来るか分からない、と言う覚悟をもって、いつでもやり切る、生き切る、悔いの無いように。もう2度と出来ないかも知れない、と思って一つのことをやるなら、結果はまるで違うものになる。そうやって生きてきた、経験が逆説的に言うと、後で1番役に立つ。

 

心の健康を普段考えて来ていないで、状況が悪くなってから平静な気持ちを保とうとしても、それはなかなか難しい。試される時が来た時のためには、普段から心の栄養をしっかり取って、心の基礎体力や免疫力をつけておくこと。昨年から行っている僕のトーク企画もそこを一つのテーマとしている。

 

免疫力で抵抗するしかない、となれば今頃になって納豆や発酵食に走る。いや、今からでも良いけど、大事なことは日頃から続けて来たかどうか、と言うこと。

 

心も腸内環境も同じ。生き方、日々の積み重ねの結果が現在の状況だ。 

 

だから、もちろん気づいた時から始めれば良いけど、考え方は変えた方が良い。明日結果が出る訳ではないよ、と言うことに。

 

早く結果が出るものにばかり飛びついて、沢山の時間を掛けてこそ育って行くことをないがしろにしてきた、その結果が今の社会だ。

 

急を要する事態になってしまった今、それでも本当にやるべきことは種を蒔くところから、なのかも知れない。

だってその場しのぎを続けてこうなっているのだから。またその場しのぎではね。

もちろん、その場は何とかしのぐ必要はあるだろう。でも、種を蒔くことを忘れてはならない。50年後に理解されることを、今真剣に取り組んでいる、とこのブログを始めたころに書いたはずだ。

 

人間は次に繋いで行く役割を、本来はみんな最も重要視して行かなければならない。

僕らはみんないつかは死んで行くのだから。