母川回帰

ダウン症の人たちのためのプライベートアトリエ、元アトリエ・エレマン・プレザン東京代表、佐久間寛厚のブログです。日々の制作の場で人間の心と創造性の源を見つめています。

やっと

やっとやっと。作品整理も終わりが見えた。へとへとだけどここまで来られた。手伝ってくれたスタッフ達に深く感謝。仕分けはあと3名ほど。そして、全作品を何度も見た。展示での選定とは違い、作家別に分けるだけなので目はそれ程疲れない。しかし、身体的にも精神的にもきつい作業だった。制作の場にずっと立って来た以上は果たさなければならない責任。
場を守る、関わると言う仕事において、最終的に出来上がった作品には責任がある。作家の素晴らしさが作品にしっかりと宿っているかどうかは、その時間の幸せ度次第。良い作品だけピックアップして良しとするわけには行かない。全作品が、全部の現場がどうだったか、この目で再確認しておく必要があった。東京アトリエが既に終わっている以上、自分に出来ることはそれくらいしかない、と言う気持ちもあった。企画においての作品選定、展示での作品選定では場での時間や作家との関係性は一旦頭から切り離して、客観的に作品を見るけれど、今回はその必要はないので、作家との思い出や一緒に過ごした数々の場面や、その作品が生まれた時間を何度も思い出した。ここ数日は走馬灯の中にいた。まだまだ周囲の景色が作家達の色に染まっている。みんなと共有している景色は本当に豊かだ。

 


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